復興のための報道
一方的なジャーナリズム論で、方針のことなる報道を批判して、「真実を」という取材活動は、いま、どうなのだろう。
ロバート・キャパをお手本にした戦場取材、フォトジャーナリズムを説く。福島第一原発を、チェルノブイリになぞらえて恐れる。危険をかえりみずに福島で取材するが、彼らの放射能計測では、はりが振り切れてしまうとのことで、実際の値がわからない。そのことを書く。命がけの取材で真実を突き止めようとしていることだろう。一方で、日本メディアは真実を隠しているとか、遺体を写さない、と言い自分たちの取材コンテンツへ誘導している。商売だから、仕方ないのかもしれない。では、この取材姿勢から得た彼らの「真実」は、読者の人生をどうしたいのだろう。彼らの発表媒体は、月刊誌デイズジャパンと有料のインターネットサイトである。

3月11日から、わたしはいつも食い入るようにテレビを見ていた。NHKがもっとも多くの現地からの情報を伝えていたから。見ながら、わたしに何ができるだろうか?と考えてきた。そして、インターネットで記事を探した。多くの「非被災者」がそうであるように。

いわずとも分かりきったことは、テレビやラジオ放送と有料の月刊誌では情報供給力が比較にならない。お互いまったく違う活動といえるし、補完し合いこそすれ、批判など意味はないと思う。

非被災者の見ている情報は、同時に、被災者にも届けられる。当初避難所は停電でなかなかテレビをみることはできなかったと思うが、地震と津波の起きたその日から、NHKは被災現場の状況をできる限り伝えようとしていた。被災した局もあっただろう。また、地元の河北新聞は、ウエブに多くの記事を掲載するほか、被災地の人々へ新聞を配達しつづけていた。「情報を必要としているのは、被災者だ」と。

それでも、「テレビを消そう」と言われることがある。子供たちも見ているからだ。倒壊の様子を、テレビはあまりにもリアルにとらえている。何度も同じ映像を流しているのが大人にはわかるが、子供にはまだ津波が続いているように見え、不安を煽っているという。
しかし、そんな批判が出るころ、それは間もなく視聴者者の声として反映されたようだ。買い占めの問題にしても、放射線測定の様子にしても、福島の避難者のことも・・視聴者はみんな知っている。
「これは今日食べるためのもの。買い占めじゃないのよ」と福島のスーパーで食べ物を買う主婦が、テレビのインタビューに答えている。被災者も非被災者もテレビをみているのだ。
テレビと毎日配信される新聞、ラジオの情報は、あらゆる人々の生活の情報源となっていることを実感する。

NHKと河北新聞から、そして、その報道に触れる視聴者・読者から、「情報による復興支援」がいち早く始まっていたと思われた。
東北関東大震災の報道の目的はつねに、「復興」でありたい。
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by sasanoel | 2011-03-24 02:56 | 取材ノート
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