カテゴリ:動物( 5 )
まだ終わっていない、福島の動物たちの避難生活 寄稿:田中綾子
以下は、先日、一時帰国し、福島を訪れたアメリカの田中綾子さんからの記事と写真。

d0230639_1703978.jpg
震災から1年。当時は人間と同じくペットを探せ!という話題もあった。各地にも獣医師会などが中心となって立った救援本部があり、シェルターも設置されていた。
幸いなことに、宮城や岩手の本部は解散するまでに至り、動物たちは次の行先を見つけていった。(譲渡、民間団体への移動、里親など)そして残った仕事は飼い主探しといったところである。
しかし、一か所だけ、いまだに動物たちがシェルター暮らしを続けている県がある。それは、原発により被災した、福島県。
福島県には福島県動物救護本部(福島県、郡山市、いわき市、(社)福島県獣医師会、福島県動物愛護ボランティア会により構成)が災害発生当初よりたっており、被災動物の受け入れを続けている。
http://www.pref.fukushima.jp/eisei/saigai/kyuugoindex.htm
現在救護本部のシェルターは2つあり、1つは飯野町、もうひとつは三春町にある。
まず20キロ圏内から動物が救出されてくると、飯野町のシェルターでガイガーカウンターを使って被ばく度を確認。その後、除染と健康チェックをへて、飯野町か三春町のシェルターに収容する。
シェルターには現在、犬(多くは大型犬)と猫が合計約300頭いる。このうち数頭は飼い主不明で保護している状態だが、大半には飼い主がいる。彼らがシェルターにいる理由は、家族が避難先にいるため、ペットを飼育できないためだという。
でも、多くの飼い主は「いつか自宅に戻れるのではないか」という望みを捨てておらず、手放したいとは思わない。また、ペットは「所有物」であるため、勝手にほかの人に引き取ってもらうわけにはいかず、シェルター生活が長期化している。

シェルターでは1頭1頭が少しでも快適に過ごせるよう、工夫がされている。犬は場所のあるかぎりではケージを使わずにたてつけの小屋に住んでいて、寝るスペースと日中を過ごすスペースがしきれるようにもなっている。猫はいわゆる3段ケージのようなかたちで、いくつか部屋の中に段がつくられていて、上り下りをして遊べるようになっている。
それぞれは1頭ずつでくぎられているため、ほかの犬や猫(同じ家族から来た子を除く)とすごしてストレスを感じることもない。
現状ではこれらのスペースに入りきらず、廊下のあいているところにケージをおいて対応している犬猫も数等いる。
犬の運動は散歩か、ドッグランでの遊びで行っている。

彼ら動物たちを通して、家族の声が聞こえてくる。「早く一緒に住みたいよ、おうちに帰りたいね」

あるボランティアに聞いてみた。「どうしてここでボランティアをしているのですか」
答えは次のように帰ってきた。「私はここが地元で、被災しなかったから、同じ福島でも近くで被災した人たちのために少しでも役に立てればと思って。。。」

職員のひとたちの熱意や努力によってこのような施設ができあがっているが、こういう善意もなければ動物たちが生活していくことはできない。

昨年の3月におしよせた善意の波。ボランティアという言葉を聞かない日がなかったのではないかという日常。今でも、必要とされている場所があるということをこのボランティアの声で、痛切に感じた。

震災、いや、「人災」はまだ終わっていない。原発問題が解決されなければ、動物たちも避難生活が続く。今後もボランティアを含め、長期的な支援が必要だ。
d0230639_17111656.jpg

[PR]
by sasanoel | 2012-03-11 17:01 | 動物
福島より、ペット同行避難、継続中 寄稿:田中綾子
From: Tokyo, Japan
Date:2011年7月21日
Subject:Ayatan(Ayako Tanaka)より その2

ペット同行避難中のUさんの話。

Uさんは、福島から避難中だが、政府指定の避難地域ではなく、いわゆる「ホットスポット」と呼ばれる放射能の濃度が高い地域から自主避難している。
自宅も今回の震災で一部損壊。車に最低限のものと、ダックスフンド1頭を乗せて自主避難、当初はアパートに住んでいた。しかし、そこにいられたのも短期間。家族のもとに行き、政府の避難所に短期間行き、と、流れるような避難生活が続いている。この間、犬が一緒でもいいという場所は少なく、やむをえず獣医師のもとに預けている。苦しいが、会いにいけることもめったにない。
1ヶ月に1回会えた、数日間自分のもとに連れてきたと思ったら、また獣医師のもとに戻した、と、なかなか一緒に生活できない。

Uさんは今回の震災で職場が消失し、家族のためにも再就職をしなければならなかった。今春就職したばかりだった娘も、再度東京あたりで就職先を探さねばならない。妻と犬と一緒に、安全にすごせる場所を探さなければならない状況が続く。
とはいっても、公営住宅になってしまうと、ペットは飼えなくなってしまう。持ち家を失くしてしまった苦しさはここにある。できるだけ、よい条件の住宅をじっくり探すため、獣医師に預かってもらいたいが、苦渋の選択として、1年などという形で、里親にださなければならないとも考えている。
その場合、もしかしたらその子は、里親家族のペットにしてもらわざるをえなくなるかもしれない・・。
「うちの犬も被災したんです。震災がおきたとき、一匹だけで家にいたんですよ。私は遠くに出張していまして、妻と娘も出かけていました。トラウマになったんでしょうね、小さな音や動きでも、びくびくします。私たちにはわからない前触れに似たようなことが犬にはわかるのかもしれません」。

ペットも家族。当然一緒に避難したい。原発周辺の避難状況はまだ収束の目処すらたたない。動物たちも被害者であるということを忘れずに、これからは考えて欲しい。

被災動物の救援を行っている全国団体 緊急災害時動物救援本部
http://www.jpc.or.jp/saigai/


(Ayatanさんは、今夜アメリカに帰られるとのこと。慌ただしい旅でしたが、ご一緒でき、貴重な体験をしました。つぎは、アメリカからのレポートを待っています! by sasanoel)
[PR]
by sasanoel | 2011-07-22 23:31 | 動物
避難所から仮設住宅へ  〜ペット同行の避難生活〜 寄稿:田中綾子
From: Tokyo, Japan
Date:2011年7月21日
Subject:Ayatan(Ayako Tanaka)より
Photo:HIROSHI (避難所にいた頃のコナンとヘイジ)

ササノエルさん、こんばんわ。
先日、石巻で千葉さんにご紹介いただいたMさんとお話しました。
以下レポートします。

d0230639_061181.jpg

とある避難所で生活されていた、Mさんのお話を伺った。
3月11日、彼女はダックフンド2頭と、猫1匹とともに避難。避難所では、ダックスはケージ外でみなさんと一緒に、猫はケージ内で生活していたという。この期間は人間もペットも食事が支給され、必要なものは最低限手に入っていた。

そして、仮設住宅が当たり、引越しのときがきた。仮設のいいところは、避難所と違ってプライバシーが確保でき、自分のペースで生活できることなど。でも、避難所と違って食事の準備、水道光熱費の負担などが発生。
Mさんは言う。「人間だけならまだしも、犬たちと猫もいるので、そのぶんもなんとかしないといけないです。遠いですが、車でペットフードも買いに行きますし、ケージも自分で用意しました」。また、仮設の特徴として、隣同士の音が通りやすいということがある。
「音には神経を使いますよ。歩く音、ドアを閉める音など、聞こえます。犬の鳴き声のことも心配しましたが、幸い両隣の方が犬好きなので、助かりました」。

仮設住宅はランダムで居住場所が決まるので、隣人同士知らないものばかり。いままで築いてきた「おとなりさん」との関係がなくなってしまっている。ある意味、「怖い」とMさんはいう。

今後建設される仮設住宅では、ペットのいる家族はひとまとまりになるように配慮して欲しいものだ・・・


(Ayatanさん、寄稿ありがとうございます。石巻動物救護センターでは貴重な体験をさせていただきました。Ayatanさんの住むアメリカではペットは家族ですものね。この避難所でも、アメリカのようにペットと仲良く、家族のように暮らせていたようです。うちの従姉妹の犬(コーギーのハナちゃん)もお世話になり、数日前に避難所から改修のすんだ実家にもどっております。なのでいま避難所にはペットがいません。ちょっと寂しいかもしれませんね。
そういえば、支援物資のエサが大量に余っていたようで、たぶんお持ちになっているんじゃないでしょうか。それでも余った分を救護センターに寄付したのだそうです。
仮設住宅は、当選順に割り当てられたところに入るようです。隣近所が知らないところへ行くということです。 by sasanoel)
[PR]
by sasanoel | 2011-07-22 00:08 | 動物
動物ボランティア体験!
d0230639_1754298.jpg


アメリカのNPO団体に勤務する友人(Ayatanこと田中綾子さん)について、石巻動物救護センターを訪れた。

石巻線・曽波神駅から徒歩20分くらいだろうか。
炎天下、石巻動物救護センターを目指して歩いていると、途中からボランティアで訪れた人のクルマに荷物とともに拾ってもらい、トトロの郷のようなセンターに到着することができた。
このセンターは、7月9日に、当初間借りしていた水道処理施設から約200mの高架下に移転している。

犬猫合計130頭、鳥4羽が身を寄せている。犬は元気だが、猫は大半が引っ越しなどのストレスでわづらっているようだ。
ペットを救護するにあたっては、センターに保護されてから3ヶ月は元の飼い主を捜し、3ヶ月を過ぎて見つからない場合は里親探しをする。この日も、新たに預けにくる被災犬、里親になるため引き取りにくる人などの姿があった。

GW後はボランティアの数が少なくなり、センターの人手は常に足りない。
朝晩の犬の散歩をメインとするボランティアを現在も求めている。職員10名、ボランティアは、東京や埼玉など、首都圏からの参加が大多数で、リピーターもいる。しかし、毎日のことなので、市内の人々に支援を求める広報が必要なのでは?と思った。HPを見ると、そうした事務作業も含めすべてが人手不足のよう。

この日は30名ほどのボランティアで、散歩のほか、引っ越しの荷物を整理する作業に終わる。

写真:2011/07/16動物救護センター

[PR]
by sasanoel | 2011-07-19 17:43 | 動物
動物救援活動
石巻にも、蛇田地区を拠点に動物救護の活動が展開されていました。
ボランティアも募集しています。
http://tohoku-arc.com/ishinomaki/

「ニーズリスト」には、必要なものが細かく掲載されていて、それ以外は足りているということでやり取りが進んでいます。
もう、災害直後の物不足の時期は解消していて、この拠点に限らず、被災地と支援する側で物資に関するズレがでている中で、濃やかにネットを活用し、細く長く支援を求めています。
この濃やかさが、大切だろうと思われます。
[PR]
by sasanoel | 2011-04-25 23:55 | 動物


被災者も非被災者もともに平和で楽しく暮らせる社会をめざして。2011.03.11 ご連絡、記事についてのお問い合わせ、取材依頼は筆者までメールで。sasanoel@gmail.com
by sasanoel
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
全体
横浜
東北
スポーツの前後左右
ボランティア
取材ノート
記事リンク
東京
ヒロシから
動物
福島
作品から
記者会見から
反原発
トライアスロン
TOKYO2020
ササノエルカフェ
以前の記事
2016年 02月
2016年 01月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2014年 10月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 03月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
リンク
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧