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ジャパンパラ水泳競技大会、こぼれ話
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7月14日・15日に行なわれたジャパンパラ水泳競技大会の本編の記事(パラフォト)に納めても良かったのだけど、選挙前でどうしたものか?と考えて、こちらに。

ロンドンパラリンピックから一年。競技に向かう選手たちの中で、ひとり、一直線に政治家の道を行く、視覚障害スイマー・河合純一がいた。
大会初日の朝、会場の大阪なみはやドームに集まる選手たちを選挙演説で迎えていた。衆議院議員選挙にみんなの党から出馬した。

競泳選手、日本選手団主将として挑んだ、2004年アテネパラリンピックで金メダルを獲得した後は、選手活動を続けながらも徐々に準備し、政治の舞台へ立とうとしていると感じた。今年は、障害者水泳連盟の会長にも就任している。
政治家となるからには、パラリンピックや障害者水泳のことだけではなく、広い視野で発信しなければならない。遠くから見ているだけだったが、ごく自然に選手から政治へシフトし、違和感はほとんどなかったばかりか、こちらのほうがあっているとさえ感じられた。

先日、ニコニコ生放送で、自民党の元K-1格闘家・佐竹雅昭氏と討論したが、生中継してみると、一般論しか言えない佐竹候補者と自分の言葉で話せる河合の差が歴然と示された。
ちょっとズレるが、この生討論の状況を見て自民党は出演者の人選をたまたま間違えたというより、プロフィールだけの賑やかしで中身のない候補者ばかり集めているとみえてしまった。選挙や政治に関心のない有権者にアピールするには、それで十分だったのだろう。選挙を真剣に捉えるこれからの有権者に、通りがかりの人に名前を覚えてもらうための「3秒戦略」が通じなくなるのは、時間の問題だ。

スポーツに象徴される、障害者と健常者が区別されてきた日本の文化を問い直し、スポーツ、障害、教育の面から当事者として、政治に向き合い、選手時代とかわらない挑戦をしようとしている。

「見えないからこそ見えるものがある」は河合の選挙キャンペーンのキャッチフレーズだが、2016年は、河合純一がオリンピック・パラリンピック招致の最終スピーチをコペンハーゲンで行なった中に、その原型がみられる。彼なら、証明することができるだろう。政治でもメダルをたくさんとって欲しい。

IOC総会で、パラリンピアン河合純一選手のスピーチ(パラフォト)/日本のパラリンピアンが世界に高く評価されたスピーチだった。
http://www.paraphoto.org/2006/?article_id=413

河合純一公式サイト
http://your-kawai.net/wp/

写真:7月14日、大阪なみはやドーム前で。
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by sasanoel | 2013-07-20 00:08 | スポーツの前後左右
木村潤平・秦由加子がやってくれた! 一般の大会でパラリンピック・スイマーがメダル!
7月6日(土)東京の沖160キロに浮かぶ伊豆諸島のひとつ新島で、東京アイランドシリーズ・第19回新島オープンウォータースイミング大会が行なわれ、木村潤平(パラリンピック競泳でアテネ・北京・ロンドンと3大会連続出場/両下肢麻痺)と秦由加子(元アジアパラリンピック競泳日本代表/片足大腿切断)の2人の障害者選手が出場、健常者のなかで3位、4位を勝ち取り、パラリンピアンの実力を披露した。
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大会は、Aタイプ=4.5km、Bタイプ=3km、Cタイプ=1.5kmの3つの距離に男女合計約250名のスイマーが参加して行なわれた。
南からの風が吹いて、波はうねりが高かった。陽射しが強く暑い日となった。「今年の波は、選手には大変だったなぁ」競技後に地元のおっちゃんが波についてつぶやいた。
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そんな中、木村潤平は、3kmの部で80人中4位。45分29秒でセンサーパネルにタッチした。レース前にコース情報を教えてくれた、ミスター新島の近藤貴司(35歳)は3位。木村と1分38秒差だった。
途中、木村のあとにつづいて一緒に泳いでいた女子選手がいた。女子の部で1位(男女80人中5位)になった石田安梨沙(25歳)だ。二人はゴール後に出会い、表彰式が終わるまで話が尽きることがなく喜びを分かち合っていた。木村にとって、はじめての一般大会出場だったし、オープンウォーターで泳ぐことや、大会の雰囲気は、楽しくて仕方ないようで、見ているこちらも嬉しくなるほどだった。
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アジアパラリンピック日本代表・秦由加子は、この大会では最も長い4.5kmで挑戦した。女子の部で21人中4位、男女でも68人中12位だった。秦は、5月に行なわれた新島トライアスロンでも松原衣理選手と一緒にリレーの部に出場、スイムのパートを担当し、スイムラップ2位だった。早くから競泳からトライアスロンに転向を宣言した秦は、すでにエイジグループの仲間やパラリンピック陸上を支える義肢装具士らとも交流し、自分の思う道を確実に前進している。つぎは8月の「湘南オープンウォータースイミング」に10kmで出場する。秦は心から挑戦を楽しみ、周囲はいつも彼女から目が離せない。

*****
木村潤平のゴール後のこと。砂浜を一本の足でケンケンしてゴールに登ってくる選手がいた。秦と同じ大体切断のトライアスリート渡邊新一郎だとあとで知った。渡邊はセンサーパネルにタッチし、ゴールテープに倒れ込んだ。充実したレースを終えたことは、その表情で一目瞭然だった。スタッフは一本足の選手のゴールを見守り、健闘を讃えて微笑みを向けていた。
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3kmの部・59分10秒、80人中43位だったが、もちろん順位やタイムは問題ではない。誰の助けがなくとも当たり前というようにゴールした渡邊に、「これがトライアスロンだ」と感じた。実際はオープンウォータースイムなのだが・・。それはさておき、障害者であれ、障害のない者であれ、自然が相手の競技で重視すべきことは、人がきめたルールのほかに、大自然がもたらすハードルがあること。固有の得意不得意が自分の内と外にあるのは当たり前で、その条件をふまえ、どう泳ぎきるかは、つねに選手が自分で考え、判断しなければならない。
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競技を続ければ、いろんな状況に遭遇するだろう。距離も環境も自然が相手だからそれぞれに違うなかで、固有の弱みや障害を克服しなければゴールにたどり着けない。
ハンドラーをしてくれるチームメイトがいる場合、日本代表で日の丸を背負う場合、たった一人で見知らぬところで自分を試す日もくるだろう。試合の度に、その条件のもと最後まで自分をコントロールしていかなければならない。そんなふうに、その時々に応じていくことが、オープンウォーターやトライアスロンのおおきな楽しみのひとつになるのではないだろうか。そんなことを感じた。


〜新島オープンオォータースイムにみた、ユニバーサルな光景〜
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嬉しい驚きは、この新島オープンウォータースイムには、木村、秦の他にも、切断者、聴覚障害者、高齢者などが多く見られたことだった。会場にながれるMCには手話通訳がついており、手話で話す参加者がいた。大会事務局によると、聴覚障害の選手は昨年から10名ほどのチームで参加しているとのことだった。

木村・秦を率いた、チーム三桁(100歳まで現役の意味)の金城雅夫氏は、65歳のハワイアイアンマン完走者。自転車のメカニックにして視覚障害選手のガイド歴20年以上。しかし、視覚障害の選手のガイドとして参加しようとしたとき、複数の大会運営者から出場を拒否されたという。タンデム車の走行を問題にされたり、時には障害者が競技ができるはずがない、など根拠のない言いがかりを浴びせられた。そんな悔しい経験があり、あきらめずにやってきた今がある。
今回の新島で、敵対していると思っていた主催者から「頑張りなさいよ」と、声をかけられたという。東京都が五輪招致合戦で必死にパラリンピックを味方につけようとしている背景もある。いずれにせよ、金城にとっては追い風だ。その活動や願いが、これからの障害のある選手の挑戦を導いてくれるだろう。
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さらに、新島での出会いは貴重なものとなった。高齢なスイマーを率いて参加していたのは「海人くらぶ」の大貫映子(てるこ)さんだった。大貫さんは、22歳の頃、ドーバー海峡を世界で初めて渡った日本人として英仏海峡水泳協会の公認記録をもっている。その経験をもとに、海人クラブでは障害のある人はもちろん、さまざまな人が水泳を楽しむための指導をしている。
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海人クラブのスタッフのひとりは、高齢の方の伴泳をしていた。オープンウォーター観戦自体がはじめてだから許してほしいが、伴泳を視覚障害以外の人にするというのを初めて知った。
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これまで、障害者のスポーツが健常者のスポーツと区別されているのが当たり前と思っていた日本で、どうしたものかと悩みながらも、パラリンピックに向かう選手の競技環境のことなど伝えてきた。そんな自分にとって、エメラルドグリーンの海をもつ新島で目にした光景は、とても嬉しかった。
世界で闘い、練習を重ねてきたパラリンピック・スイマーの身体的能力、競技力が一般の人々の前で証明されたことに加えて、新島の大会スタッフが、今回多くの障害者をごく自然に受け入れ、対応していた。自然が相手のスポーツで、障害者の参加は安全面が心配だという意見があるが、命の重さは障害者も健常者も同じこと。選手と大会運営側が協力していけば、これから経験をかさねながら多くの人がスポーツを楽しむことができるようになるだろう。

<写真について>
・チーム三桁とその周辺の人々で
・3kmのスタートへ。木村潤平とハンドラーを努める金城雅夫
・とにかく楽しそうに泳ぐ木村選手
・3km男子の表彰式。中央が木村、右がミスター・新島の近藤貴司選手
・左から近藤選手、金城さん、木村選手 レース前
・秦由加子選手とハンドラーの2人。左は金城さん、右は地元の人
・4.5km女子の表彰式。左から4人目。
・大腿切断の渡邊新一郎選手、ハンドラーなしで出場した
・ゴールした渡邊選手を大会スタッフは笑顔で讃える。
・木村潤平選手と一緒に泳いだ石田安梨沙選手
・ハンドラーとして活躍する金城さん。木村選手の折り返しのあと
・アイアンマンの金城さんとドーバー海峡を泳いだ大貫映子さん
・大会を終えて。大貫さんの「海人くらぶ」のメンバーといっしょに、チーム三桁と周辺の人々
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by sasanoel | 2013-07-13 09:17 | トライアスロン
高円寺ちゃぶ台TPPストリートミーティングが妨害にあい、退場へ?! 〜言論と集会の自由について〜
おはようございます。
エドワード・スノーデン氏の逃亡でアメリカでも言論の自由がおびやかされています。もしかしたら、もう日本では個人の独特な発言などできなくなっているのかもしれません。KYなブログを書いてみます。

今の日本人の言論・表現の自由はどうなっているのか。
ご家族に公務員や政治家がいたり、大手企業勤務、フリーランス、ライブワーカー、何かの活動してる人、事業経営している人、病気にかかっている人、アスリート、順風満帆な人、そうでない人などで感じてる状況はちがうかもしれませんが、ブログはもちろん、Facebookも監視され、市民の意見までが広告代理店の商材として重視されるようになっています。

一方、理想的な社会をめざした日本国憲法も、戦争ができるように変えようという案が現政権から出されています。「知らなかった」で、戦争に向かう社会に貢献している人けっこういると思います。
一度詳しい説明が必要だし、市民はいまこそ、ちゃんと市民としての役割をしないとって思います。

デモが好きでしょうか? いずれにせよ、発信しなければと思うことはあります。デモを含めさまざまな方法で、立場で、発信し、伝えていくことが大事で、妨げられてはいけないと思う。

柄谷行人さんの311後のデモの際に書かれた文章の抜粋です。

「デモをすることが当たり前だというふうになればいい。「就活嫌だ」のデモでいい。「職をよこせ」のデモもいい。デモをやる理由は無数にあります。今の日本企業は海外に移って、日本人を見捨てています。資本はそうしないとやっていけないというでしょう。しかし、それは資本の都合であって、その犠牲になる人間が黙っている必要はありません。異議申し立てをするのは、当然のことです。それなのに、デモのひとつもできないのなら、どうしようもないですね。誰かがやってくれるのを待っているのでは、何もしないのと同じです。」
反原発デモが日本を変える
http://www.kojinkaratani.com/jp/essay/post-64.html



言論や集会の自由は憲法で定められた国民の権利ですが、法律どうのより、自由な発信がしづらくなっていくのはイヤです。憲法を持ち出してもどうにもならなくなってきたことはおおきな問題と思います。
議論が必要な多くのことを日本ではタブー視してきたため、問題解決が遅れたと思います。議論をかさね、考える必要のあることを日本人は怠ってきたと思います。それにより、核廃棄物という今世紀中に解決できない大問題を抱えてしまいした。

農家、さかな屋のおっちゃんが食の担い手として感じている不安があれば、正面から解決するのが社会づくりではないでしょうか。それを手間ひまかけて環境問題にし、政治と経済の文脈で議論を繰り返し、当初の的をはずし、健康問題(実害の問題)よりも風評問題(情報の問題)だなどとすり変えてしまう。結果多くの人が、健康・風評・経済と、ダブル、トリプルパンチに苦しんでいます。問題の当事者をいれない議論だからではないでしょうか。外国人がら見たら、日本人の自作自演です。こんなことのために税金が使われる国に住みたいですか。

一人でも、二人でも、ふと感じること、小さく願うこと、さまざまな人にとって問題解決につながるアイデアが妨げられず、多くの人に開示、共有され社会へ反映されていくことを願います。


前置きが長くなりましたが、本題です。
TPPの推進に疑問や不安をもつ人で話し合う"ちゃぶ台"イベント「TPPストリートミーティング」が酔っぱらいとダンサーなる人物に妨害され、警察に退場させられたそうです。
見知らぬダンサーがあらわれ、見知らぬよっぱらいを連れて来て、ひとりでその場を離れ、警察に「酔っぱらいが騒いでいる」と通報したのだそうです。鵜呑みにする警察も警察です。なぜ飛び入りの通報者が正しいとなるのでしょうか。まるで原告と被告が不正に逆転した裁判ドラマですし、なにより憲法を侵してまで集会を取り締まったり、(やらせ?の)酔っぱらいを排除する必要あるでしょうか。だとしたら、警察も確信犯なのでしょうか?ますますドラマチックに悲劇です。

このストリートミーティングに私も2度ほど訪ねたことがありますが、酔っぱらうような話はしていませんでした。話題が真面目ですし、きわめてソフトで、どんな見当違いの話を多くする人がいても、真剣にきき、話をさえぎることのない優しい人々と感じました。反原発を訴えるデモを官邸前などで行なっている人々ですが、みな大きな権力の壁に疲れて、気の毒でした。彼らのような人々が疲弊して力を失うのはよくないと思いました。

311後、これまで見ようとしなかった世界が気になり、市民が社会への疑問を投げかけようとするのをこの目で確かめようと何度かデモや議員会館での抗議を見てきました。そこには疑問を通り越した現実の証言と、助けを求める悲痛な叫びがありました。
市民ということを、20年以上前に広島で考えて以来、考えました。私は、政治や経済のことを詳しく知りませんが、そういう人も多くいると思うので、あたりまえのことですが、書いておきます。

まず、憲法にも保障された言論の自由や集会の自由など基本的な情報発信が守られることを願います。少数でも大事な願いがあれば、その実現のために働く人をきちんと評価し、選び、自己責任を乱用せず、実現にむけて協力しあえる社会をのぞみます。
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by sasanoel | 2013-07-03 10:50 | 東京


被災者も非被災者もともに平和で楽しく暮らせる社会をめざして。2011.03.11 ご連絡、記事についてのお問い合わせ、取材依頼は筆者までメールで。sasanoel@gmail.com
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