ジャパン・アルペンチーム
d0230639_16375100.jpg

2月5日、ホテルニューオータニで全員が揃った、アルペンスキー日本代表チーム。ベテランも、新人も、ライバル、自然、自分との闘いに集中して、素晴らしいレースをしてほしい。世界を見て、感じたことを話してほしい。
[PR]
# by sasanoel | 2014-02-15 16:53
クラウドファンド立ち上げました!
パラフォトは、2020年・東京パラリンピック取材にむけて、クラウドファンドのウエブページを立ち上げました。
マスメディアにない視点で、知り、知らせる、ファンのパラリンピックを!
障害者の競技を楽しみ、伝える取材チームを整備していきます。現地へ観戦にいけないファンの取材リクエストにも応え、世界最高峰の競技の楽しみを追求する姿を、感動とともにお届けしたいと願っています。

私たちの取材活動にご協力ください。


http://shootingstar.jp/projects/75

パラフォト2014ソチ取材プロジェクト 配信ページ(リニューアル中)
http://www.paraphoto.org

ジャーナリストクラウドファンディングスタート!
【ソチに行きたい!資金難に苦しむソチ・パラ五輪取材カメラマンチームのスポンサー大募集!】
このクラウドファンドは、NHKアナウンサーを退職し、NPOメディア8bitNewsを立ち上げた堀潤氏とともに、新しいメディアの可能性を発信するため、協力してくださる方を募るものです。

ご支援は、3000円からしていただけます。どうぞお力をお貸しください。

パラフォト 佐々木延江
[PR]
# by sasanoel | 2014-02-03 15:14
2014年、広く多様な裾野づくりへ 〜読後感想:玉木正之さん「スポーツ 体罰 東京オリンピック」〜
あけましておめでとうございます。

年が明けて、ソチパラリンピックまでの時間があとわずかとなりました。
旧年は、東京パラリンピック開催が決まり、個人的には15年以上関わってきた障害者とスポーツも新たな展開を迎えることになりました。わたし一人では根本的なことを何も解決できませんでしたが・・少しずつ、NPOの取材者としての立場を生かして、何か役に立つことができないか?と考えています。

そんな年末年始の読書は、玉木正之さんの「スポーツ 体罰 東京オリンピック」でした。
この本には、スポーツは本来自発性のもので誰からも強要されない「余暇」「気晴らし」「遊び」がもとにあり、民主主義そのものと言えるとあります。性別や障害、人種による差別を否定するスポーツは、まさに市民のものであり、裾野が広く、自然と頂点は高くなると読めました。

2020年の平和の祭典は、パラリンピックがロンドン以上のものになること、ブエノスアイレスで安倍首相が言った「アンダーコントロール」の状態が、その頃には実現されるか否かが、世界最高峰のスポーツの祭典として成功するかどうかの鍵を握っているということ、そうだと思います。

日本政府は、西洋から民主主義とスポーツを取り入れようとしたが、国民に戦争協力をさせるため軍国主義の政策と結びつけ、体育教育とし、現在までも日本の教育や競技にはびこり自らを悩ませ続けている。(これはスポーツ分野に限らないけれど。)
柔道界の体罰事件は、日本スポーツ界を象徴する事態の露呈だった。歴史をひも解けば、柔道は日本の中で芽吹いた最初の市民主体のクラブのスポーツと言えるし、嘉納治五郎の斬新な環境づくりの努力だったのに、武道とスポーツ精神を都合良く神道=天皇崇拝や戦争準備などへの政治利用が行なわれ、戦争へ向かい、体罰を肯定する習慣をもたらしてしまった。いまここではっきり認め、反省しなければ、2020年は厳しいだろうと思う。体罰=暴力=戦争とスポーツは正反対をなすものであるのだから。

またこの本はパラリンピックのことも触れていました。特別これまで他で言われてきたことと相違ないが、「スポーツ庁」に向けて、競技ごとに一つの組織で取り組む考えで、野球なら、プロ、高校、大学、社会人、障害者、女子、リトルリーグ・・などが一つの組織になるということ。また、「文化局」と「スポーツ局」をわけて作り芸術分野もともに力をいれていくべきと考えている。さらりと書かれていて、障害者のスポーツの歴史を詳しくみていくことはしていなかったが、触れ過ぎてもテーマとずれてしまいます。

時代とともに関係しあい変容してきたスポーツと政治。中枢の方針決定により、深く影響をうけた国民、社会。日本では市民文化として正確にスポーツをとらえることができなかった。ただ、それは、日本だけじゃなく、西洋の社会にも言えると思った。戦争を境にしたスポーツなら、日本と同じ敗戦国ドイツのボンにはIPC(国際パラリンピック委員会)の本部が置かれている。イギリスのストークマンデビルで車椅子競技大会が行なわれたように、ドイツでも傷痍軍人のリハビリとしてさまざまなスポーツが行なわれていたと聞いている。ユダヤ人とともに障害者も殺害していたナチス・ドイツ後の政権で、どんな反省と変革ががあり、障害者のスポーツが生まれ、行なわれてきたかを考えてみたいと思った。

いま、日本のスポーツは、障害者のスポーツも含めて体育やリハビリの延長ばかりではなく、教育課程だけでもなく、多くの人がクラブ活動や市民社会の活動の一つとして自由に取り組むものになっています。でも、変わらないのは障害者と非障害者のスポーツが当たり前に別々に行なわれていることです。スタッフも専門で、障害者が競技に取り組もうとすれば、パラリンピック強化指定選手を目指すことになる。世界最高峰のオリンピックに連なるパラリンピックは申し分ない舞台だし、見合う選手がいま日本にもいる。同時にメダルや勝つことだけではないさまざまなスポーツの楽しみを封印してしまったようだ。(そうでないスポーツ活動にも出会ったことがあるので、一概にはいえないけれども)広く多様な裾野がないまま、勝つための高い頂点をめざすもうひとつのエリートスポーツが育った。

スポーツ庁への組織や環境づくりで、障害者のスポーツだけでなく、さまざまな立場で別々に行なわれてきたスポーツや体育教育の統合は、賭けみたいなところがあるかもしれない。それは、暴力や権力の癒着、メディアとのスポンサー関係など、スポーツを支える既存組織の実態を明らかにしすることが必要になってくる。異なる目標や身体能力をもつ選手、スタッフやファンもスポーツで一つになり向き合う機会をもつようになる。日本のスポーツ史上始めての領域に入っていく。だけれども、10年程度でうまくいくだろうか。その賭け=市民社会の夢の実現にむけた努力は、うまく実を結ぶだろうか?保守的な輩に邪魔される危うさに立ち向かう賭けではあるが、この課題は誰の目にも明らかで乗り越えなければならない、しかも賽はすでに投げられてしまったのだ。

スポーツはしてもしなくても良かったり、しない方がいい場合だってある。一方、スポーツは夢や希望の実現、可能性への挑戦ができる。それが、自分だけでなく、周囲の社会によい影響をもたらすことにもつながるなら、ぜひ、よい形に結びたい。しかしその成果をメダル、結果だけに集約し効率化するだけでは、これまでと何も変わらない。プロセスの質が高まる必要がある。
まず全できるかぎり自発性の取り組みが生まれることを、できるかぎり多くの人々が理解する必要がある。そうして生まれた選手が、どんなに練習を積んでも、強力なサポートがあっても、得ることは圧倒的に難しいことを理解しながら、ともに長い時間をかけていく過程すべてが競技環境と思う。そんな時間のすえに、高い山頂に美しいジェラートを見つけるように、その爽やかな輝きは遠くからも確かに見つけることができるような。

効率的にメダルをとるのではなく、いま、ふたたび、スポーツとは市民や社会にとって何なのか?を問うことが、スポーツの価値を見直すことにつながると思います。
また、同じように、障害とはなにか?と問うことの中にも、新しいスポーツの価値をみつけるうえで深く関わってくると思います。

・・と、玉木正之さんの読後感想のついでに、好き勝手いわせていただきました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2014年1月 Paraphoto/佐々木延江
[PR]
# by sasanoel | 2014-01-05 03:37 | スポーツの前後左右
アジアユースパラゲームズ
d0230639_2081468.jpg

2013アジアユースパラゲームズでクアラルンプールへ来ています。

この大会は、アジアパラリンピック委員会(APC)とマレーシアアジアユースパラ競技大会組織委員会(MAYPGOC) が主催し、アジア地域31カ国から14歳~21歳(競技により異なる)の約900名の障害のある選手が14競技に参加します。前回は、2009年に東京で開催されました。

今日は陸上競技と開会式へ。
開会式前から、競技は始まっていて、今日は陸上の会場、ブキットジャリル・ナショナルスタジアムに行きました。

写真は、1日目の競技終了後、15時から始まった開会式で、日本選手団の主将・西勇輝選手(陸上)と旗手の森下友紀(水泳)の更新。入場行進は省略で、旗手と主将がステージ上で立ち止まります。
明日から30日まで、競技が始まりました。
[PR]
# by sasanoel | 2013-10-26 21:02
パラトライアスロン日本代表初遠征、ロンドンへ!
d0230639_12363640.jpg

2013年9月13日、セントラルロンドンにあるハイドパークで、WTS世界トライアスロン選手権シリーズ・グランドファイナル・パラトライアスロンの部が行なわれ、日本から障害のあるトライアスリート11名が初めて出場しました。リオパラリンピックにむけた、パラトライアスロン初の日本代表です。

長い距離を完走するイメージのあるトライアスロンですが、実際にはさまざまな距離があります。オリンピックディスタンスや、その半分のスプリントディスタンス。これらは、オリンピックでのエリート選手の競技を観戦するために調整された距離で、完走はあたりまえ、ゴールまでの得意、不得意を乗り越えて、やはりタイムを競い合うスポーツだと思います。
スプリント(スイム750m、バイク20km、ラン5m/今回バイクは22.5km)になるパラトライアスロンは、オリンピックに準じるパラリンピック・スポーツですから、実際は、究極の競争のスポーツ、厳しいですが、完走は当たり前で勝ちを目指すタイムレースと思われます。

以下のように言えると思います。
・パラトライアスロンは、オリンピックに準じるパラリンピック・スポーツ。
・完走できることが競技参加の条件となる。
・ハンドラーへの指示もふくめ選手がレースの全行程に責任を持ち、合計タイムを競いあう。(ここが、TRI6のガイドとハンドラーの違いといえるのかも)
・不得意の中には障害により速く前に進むことが難しいことがある。
・得意の中にはパラリンピックの専門種目を生かす選手もいて、弱み、強みを曝け出しあう、究極の競争スポーツ。
・パラトライアスロン以外のパラ部門には、さまざまな距離や目標があっていい。
 →それには競技運営の技術の向上が必要。そこに、日本のトライアスロンが取り組む事が、日本にも、トライアスロン始まって以来の想い、誰にでも挑戦の機会を与える努力につながります。

新しい種目で、クラス分けやルールの調整もこれからですが、競技者数は少ないながらも毎年倍増してきましたし、ロンドンへ日本代表が出場した翌年のWTS横浜(来年5月)には、さらに多くの選手がエントリーし、本格的なレースが行なわれることと思います。

いずれにせよ、そのパラトライアスロンに魅力を感じる障害者がいて、その挑戦に、最高峰につながる道のりがつくられたことは、パラリンピック・スポーツファンには嬉しいことです。

<障害者のトライアスロン>
トライアスロンは1980年代に発展した新しいスポーツで、欧米では、障害者の差別をしない挑戦の場を開いてきました。「トライアスロンへの挑戦は誰でもできる」、という運営スタッフの意気込みは、今回のロンドンに参加した日本のスタッフにも感じることができました。
d0230639_11144927.jpg

実際に、重度の障害を追った息子とアイアンマンに出場する親子、チームホイトの挑戦などが、YouTubeで流れていて、多くの人に知られています。
もちろん、そこまで重度でなくとも、障害をもって出場するには多くの努力を要するには違いありません。だけど、健常な人より明らかにハンディが多く出場し、完走を目指すこと、競争に勝つことは、選手にとってだけでなく、多くの人々に夢と勇気をもたらしてくれます。

<パラトライアスロン>
1960年のパラリンピック、ローマ大会からオリンピックと同じ会場でパラリンピックが行なわれ、日本では64年に東京パラリンピックが開催され(このとき初めて「パラリンピック」の名称が使われた)、障害者の競技スポーツの存在が世界中で知られるようになりました。
トライアスロンはそれより10年以上あとの、1970年代に発明され、80年代に発展。オリンピックに参加したのは2000年のシドニー大会からで、歴史あるスポーツのベースの上に、究極の競いあいを目指す競技の性格が多くの人を魅了し、急速に競技人口を増やしてきています。
そして、シドニーから16年となる2016年のリオデジャネイロで、パラリンピックの種目として「パラトライアスロン」が決まり、ITU(国際トライアスロン連合)がIPC(国際パラリンピック委員会)に加盟して、競技の準備をすすめているところです。
d0230639_12552075.jpg


<課題>
パラリンピックのスポーツはクラス分けのスポーツと言えますが、新たに登場した「パラトライアスロン」にもさまざまな障害の選手がいます。
現在パラトライアスロンのクラスは7つに分けられていますが、障害の程度や状態により公平性を欠くため、このままだと、いずれ不利にわけられた選手や参加国からもクレームを多発させる可能性があります。
今後、どのような形で解決していくのか、究極の競争のスポーツ、パラトライアスロンの挑戦を楽しむために・・・
d0230639_12491144.jpg


さて、そんな日本代表チームの活躍を追って、ロンドンへ行ってきました。その心は、チーム・カメラマン!
ハレ女の私は、昨年のロンドンパラリンピックでは、ロンドンにはめずらしい好天続きをもたらすことができました(?)が、今回は、なぜか、威力が衰えてしまいました。雲りのち雨。これが本来のロンドンとのことです。気温18度、水温15度。しかし、そんな中でも行なわれるのが、トライアスロンのレースでした。勇気ある選手の素晴らしい挑戦の場に立ち会えたことに感謝しています。どうもありがとうございました。
d0230639_11132411.jpg

[PR]
# by sasanoel | 2013-09-21 11:01 | トライアスロン
残暑見舞い申し上げます
d0230639_128457.jpg

暑い日が続きますが、お変わりなくおすごしですか。
先日、神奈川新聞の花火を観に行きました。
[PR]
# by sasanoel | 2013-08-11 12:13 | 横浜
ジャパンパラ水泳競技大会、こぼれ話
d0230639_055537.jpg
7月14日・15日に行なわれたジャパンパラ水泳競技大会の本編の記事(パラフォト)に納めても良かったのだけど、選挙前でどうしたものか?と考えて、こちらに。

ロンドンパラリンピックから一年。競技に向かう選手たちの中で、ひとり、一直線に政治家の道を行く、視覚障害スイマー・河合純一がいた。
大会初日の朝、会場の大阪なみはやドームに集まる選手たちを選挙演説で迎えていた。衆議院議員選挙にみんなの党から出馬した。

競泳選手、日本選手団主将として挑んだ、2004年アテネパラリンピックで金メダルを獲得した後は、選手活動を続けながらも徐々に準備し、政治の舞台へ立とうとしていると感じた。今年は、障害者水泳連盟の会長にも就任している。
政治家となるからには、パラリンピックや障害者水泳のことだけではなく、広い視野で発信しなければならない。遠くから見ているだけだったが、ごく自然に選手から政治へシフトし、違和感はほとんどなかったばかりか、こちらのほうがあっているとさえ感じられた。

先日、ニコニコ生放送で、自民党の元K-1格闘家・佐竹雅昭氏と討論したが、生中継してみると、一般論しか言えない佐竹候補者と自分の言葉で話せる河合の差が歴然と示された。
ちょっとズレるが、この生討論の状況を見て自民党は出演者の人選をたまたま間違えたというより、プロフィールだけの賑やかしで中身のない候補者ばかり集めているとみえてしまった。選挙や政治に関心のない有権者にアピールするには、それで十分だったのだろう。選挙を真剣に捉えるこれからの有権者に、通りがかりの人に名前を覚えてもらうための「3秒戦略」が通じなくなるのは、時間の問題だ。

スポーツに象徴される、障害者と健常者が区別されてきた日本の文化を問い直し、スポーツ、障害、教育の面から当事者として、政治に向き合い、選手時代とかわらない挑戦をしようとしている。

「見えないからこそ見えるものがある」は河合の選挙キャンペーンのキャッチフレーズだが、2016年は、河合純一がオリンピック・パラリンピック招致の最終スピーチをコペンハーゲンで行なった中に、その原型がみられる。彼なら、証明することができるだろう。政治でもメダルをたくさんとって欲しい。

IOC総会で、パラリンピアン河合純一選手のスピーチ(パラフォト)/日本のパラリンピアンが世界に高く評価されたスピーチだった。
http://www.paraphoto.org/2006/?article_id=413

河合純一公式サイト
http://your-kawai.net/wp/

写真:7月14日、大阪なみはやドーム前で。
[PR]
# by sasanoel | 2013-07-20 00:08 | スポーツの前後左右
木村潤平・秦由加子がやってくれた! 一般の大会でパラリンピック・スイマーがメダル!
7月6日(土)東京の沖160キロに浮かぶ伊豆諸島のひとつ新島で、東京アイランドシリーズ・第19回新島オープンウォータースイミング大会が行なわれ、木村潤平(パラリンピック競泳でアテネ・北京・ロンドンと3大会連続出場/両下肢麻痺)と秦由加子(元アジアパラリンピック競泳日本代表/片足大腿切断)の2人の障害者選手が出場、健常者のなかで3位、4位を勝ち取り、パラリンピアンの実力を披露した。
d0230639_182585.jpg

大会は、Aタイプ=4.5km、Bタイプ=3km、Cタイプ=1.5kmの3つの距離に男女合計約250名のスイマーが参加して行なわれた。
南からの風が吹いて、波はうねりが高かった。陽射しが強く暑い日となった。「今年の波は、選手には大変だったなぁ」競技後に地元のおっちゃんが波についてつぶやいた。
d0230639_22185459.jpg

d0230639_184344.jpg

d0230639_18243981.jpg

そんな中、木村潤平は、3kmの部で80人中4位。45分29秒でセンサーパネルにタッチした。レース前にコース情報を教えてくれた、ミスター新島の近藤貴司(35歳)は3位。木村と1分38秒差だった。
途中、木村のあとにつづいて一緒に泳いでいた女子選手がいた。女子の部で1位(男女80人中5位)になった石田安梨沙(25歳)だ。二人はゴール後に出会い、表彰式が終わるまで話が尽きることがなく喜びを分かち合っていた。木村にとって、はじめての一般大会出場だったし、オープンウォーターで泳ぐことや、大会の雰囲気は、楽しくて仕方ないようで、見ているこちらも嬉しくなるほどだった。
d0230639_185479.jpg

d0230639_18914.jpg

d0230639_18253014.jpg

アジアパラリンピック日本代表・秦由加子は、この大会では最も長い4.5kmで挑戦した。女子の部で21人中4位、男女でも68人中12位だった。秦は、5月に行なわれた新島トライアスロンでも松原衣理選手と一緒にリレーの部に出場、スイムのパートを担当し、スイムラップ2位だった。早くから競泳からトライアスロンに転向を宣言した秦は、すでにエイジグループの仲間やパラリンピック陸上を支える義肢装具士らとも交流し、自分の思う道を確実に前進している。つぎは8月の「湘南オープンウォータースイミング」に10kmで出場する。秦は心から挑戦を楽しみ、周囲はいつも彼女から目が離せない。

*****
木村潤平のゴール後のこと。砂浜を一本の足でケンケンしてゴールに登ってくる選手がいた。秦と同じ大体切断のトライアスリート渡邊新一郎だとあとで知った。渡邊はセンサーパネルにタッチし、ゴールテープに倒れ込んだ。充実したレースを終えたことは、その表情で一目瞭然だった。スタッフは一本足の選手のゴールを見守り、健闘を讃えて微笑みを向けていた。
d0230639_18235458.jpg

3kmの部・59分10秒、80人中43位だったが、もちろん順位やタイムは問題ではない。誰の助けがなくとも当たり前というようにゴールした渡邊に、「これがトライアスロンだ」と感じた。実際はオープンウォータースイムなのだが・・。それはさておき、障害者であれ、障害のない者であれ、自然が相手の競技で重視すべきことは、人がきめたルールのほかに、大自然がもたらすハードルがあること。固有の得意不得意が自分の内と外にあるのは当たり前で、その条件をふまえ、どう泳ぎきるかは、つねに選手が自分で考え、判断しなければならない。
d0230639_22131988.jpg

競技を続ければ、いろんな状況に遭遇するだろう。距離も環境も自然が相手だからそれぞれに違うなかで、固有の弱みや障害を克服しなければゴールにたどり着けない。
ハンドラーをしてくれるチームメイトがいる場合、日本代表で日の丸を背負う場合、たった一人で見知らぬところで自分を試す日もくるだろう。試合の度に、その条件のもと最後まで自分をコントロールしていかなければならない。そんなふうに、その時々に応じていくことが、オープンウォーターやトライアスロンのおおきな楽しみのひとつになるのではないだろうか。そんなことを感じた。


〜新島オープンオォータースイムにみた、ユニバーサルな光景〜
d0230639_18132074.jpg

嬉しい驚きは、この新島オープンウォータースイムには、木村、秦の他にも、切断者、聴覚障害者、高齢者などが多く見られたことだった。会場にながれるMCには手話通訳がついており、手話で話す参加者がいた。大会事務局によると、聴覚障害の選手は昨年から10名ほどのチームで参加しているとのことだった。

木村・秦を率いた、チーム三桁(100歳まで現役の意味)の金城雅夫氏は、65歳のハワイアイアンマン完走者。自転車のメカニックにして視覚障害選手のガイド歴20年以上。しかし、視覚障害の選手のガイドとして参加しようとしたとき、複数の大会運営者から出場を拒否されたという。タンデム車の走行を問題にされたり、時には障害者が競技ができるはずがない、など根拠のない言いがかりを浴びせられた。そんな悔しい経験があり、あきらめずにやってきた今がある。
今回の新島で、敵対していると思っていた主催者から「頑張りなさいよ」と、声をかけられたという。東京都が五輪招致合戦で必死にパラリンピックを味方につけようとしている背景もある。いずれにせよ、金城にとっては追い風だ。その活動や願いが、これからの障害のある選手の挑戦を導いてくれるだろう。
d0230639_1816087.jpg

さらに、新島での出会いは貴重なものとなった。高齢なスイマーを率いて参加していたのは「海人くらぶ」の大貫映子(てるこ)さんだった。大貫さんは、22歳の頃、ドーバー海峡を世界で初めて渡った日本人として英仏海峡水泳協会の公認記録をもっている。その経験をもとに、海人クラブでは障害のある人はもちろん、さまざまな人が水泳を楽しむための指導をしている。
d0230639_18211590.jpg

海人クラブのスタッフのひとりは、高齢の方の伴泳をしていた。オープンウォーター観戦自体がはじめてだから許してほしいが、伴泳を視覚障害以外の人にするというのを初めて知った。
d0230639_18222668.jpg

これまで、障害者のスポーツが健常者のスポーツと区別されているのが当たり前と思っていた日本で、どうしたものかと悩みながらも、パラリンピックに向かう選手の競技環境のことなど伝えてきた。そんな自分にとって、エメラルドグリーンの海をもつ新島で目にした光景は、とても嬉しかった。
世界で闘い、練習を重ねてきたパラリンピック・スイマーの身体的能力、競技力が一般の人々の前で証明されたことに加えて、新島の大会スタッフが、今回多くの障害者をごく自然に受け入れ、対応していた。自然が相手のスポーツで、障害者の参加は安全面が心配だという意見があるが、命の重さは障害者も健常者も同じこと。選手と大会運営側が協力していけば、これから経験をかさねながら多くの人がスポーツを楽しむことができるようになるだろう。

<写真について>
・チーム三桁とその周辺の人々で
・3kmのスタートへ。木村潤平とハンドラーを努める金城雅夫
・とにかく楽しそうに泳ぐ木村選手
・3km男子の表彰式。中央が木村、右がミスター・新島の近藤貴司選手
・左から近藤選手、金城さん、木村選手 レース前
・秦由加子選手とハンドラーの2人。左は金城さん、右は地元の人
・4.5km女子の表彰式。左から4人目。
・大腿切断の渡邊新一郎選手、ハンドラーなしで出場した
・ゴールした渡邊選手を大会スタッフは笑顔で讃える。
・木村潤平選手と一緒に泳いだ石田安梨沙選手
・ハンドラーとして活躍する金城さん。木村選手の折り返しのあと
・アイアンマンの金城さんとドーバー海峡を泳いだ大貫映子さん
・大会を終えて。大貫さんの「海人くらぶ」のメンバーといっしょに、チーム三桁と周辺の人々
[PR]
# by sasanoel | 2013-07-13 09:17 | トライアスロン
高円寺ちゃぶ台TPPストリートミーティングが妨害にあい、退場へ?! 〜言論と集会の自由について〜
おはようございます。
エドワード・スノーデン氏の逃亡でアメリカでも言論の自由がおびやかされています。もしかしたら、もう日本では個人の独特な発言などできなくなっているのかもしれません。KYなブログを書いてみます。

今の日本人の言論・表現の自由はどうなっているのか。
ご家族に公務員や政治家がいたり、大手企業勤務、フリーランス、ライブワーカー、何かの活動してる人、事業経営している人、病気にかかっている人、アスリート、順風満帆な人、そうでない人などで感じてる状況はちがうかもしれませんが、ブログはもちろん、Facebookも監視され、市民の意見までが広告代理店の商材として重視されるようになっています。

一方、理想的な社会をめざした日本国憲法も、戦争ができるように変えようという案が現政権から出されています。「知らなかった」で、戦争に向かう社会に貢献している人けっこういると思います。
一度詳しい説明が必要だし、市民はいまこそ、ちゃんと市民としての役割をしないとって思います。

デモが好きでしょうか? いずれにせよ、発信しなければと思うことはあります。デモを含めさまざまな方法で、立場で、発信し、伝えていくことが大事で、妨げられてはいけないと思う。

柄谷行人さんの311後のデモの際に書かれた文章の抜粋です。

「デモをすることが当たり前だというふうになればいい。「就活嫌だ」のデモでいい。「職をよこせ」のデモもいい。デモをやる理由は無数にあります。今の日本企業は海外に移って、日本人を見捨てています。資本はそうしないとやっていけないというでしょう。しかし、それは資本の都合であって、その犠牲になる人間が黙っている必要はありません。異議申し立てをするのは、当然のことです。それなのに、デモのひとつもできないのなら、どうしようもないですね。誰かがやってくれるのを待っているのでは、何もしないのと同じです。」
反原発デモが日本を変える
http://www.kojinkaratani.com/jp/essay/post-64.html



言論や集会の自由は憲法で定められた国民の権利ですが、法律どうのより、自由な発信がしづらくなっていくのはイヤです。憲法を持ち出してもどうにもならなくなってきたことはおおきな問題と思います。
議論が必要な多くのことを日本ではタブー視してきたため、問題解決が遅れたと思います。議論をかさね、考える必要のあることを日本人は怠ってきたと思います。それにより、核廃棄物という今世紀中に解決できない大問題を抱えてしまいした。

農家、さかな屋のおっちゃんが食の担い手として感じている不安があれば、正面から解決するのが社会づくりではないでしょうか。それを手間ひまかけて環境問題にし、政治と経済の文脈で議論を繰り返し、当初の的をはずし、健康問題(実害の問題)よりも風評問題(情報の問題)だなどとすり変えてしまう。結果多くの人が、健康・風評・経済と、ダブル、トリプルパンチに苦しんでいます。問題の当事者をいれない議論だからではないでしょうか。外国人がら見たら、日本人の自作自演です。こんなことのために税金が使われる国に住みたいですか。

一人でも、二人でも、ふと感じること、小さく願うこと、さまざまな人にとって問題解決につながるアイデアが妨げられず、多くの人に開示、共有され社会へ反映されていくことを願います。


前置きが長くなりましたが、本題です。
TPPの推進に疑問や不安をもつ人で話し合う"ちゃぶ台"イベント「TPPストリートミーティング」が酔っぱらいとダンサーなる人物に妨害され、警察に退場させられたそうです。
見知らぬダンサーがあらわれ、見知らぬよっぱらいを連れて来て、ひとりでその場を離れ、警察に「酔っぱらいが騒いでいる」と通報したのだそうです。鵜呑みにする警察も警察です。なぜ飛び入りの通報者が正しいとなるのでしょうか。まるで原告と被告が不正に逆転した裁判ドラマですし、なにより憲法を侵してまで集会を取り締まったり、(やらせ?の)酔っぱらいを排除する必要あるでしょうか。だとしたら、警察も確信犯なのでしょうか?ますますドラマチックに悲劇です。

このストリートミーティングに私も2度ほど訪ねたことがありますが、酔っぱらうような話はしていませんでした。話題が真面目ですし、きわめてソフトで、どんな見当違いの話を多くする人がいても、真剣にきき、話をさえぎることのない優しい人々と感じました。反原発を訴えるデモを官邸前などで行なっている人々ですが、みな大きな権力の壁に疲れて、気の毒でした。彼らのような人々が疲弊して力を失うのはよくないと思いました。

311後、これまで見ようとしなかった世界が気になり、市民が社会への疑問を投げかけようとするのをこの目で確かめようと何度かデモや議員会館での抗議を見てきました。そこには疑問を通り越した現実の証言と、助けを求める悲痛な叫びがありました。
市民ということを、20年以上前に広島で考えて以来、考えました。私は、政治や経済のことを詳しく知りませんが、そういう人も多くいると思うので、あたりまえのことですが、書いておきます。

まず、憲法にも保障された言論の自由や集会の自由など基本的な情報発信が守られることを願います。少数でも大事な願いがあれば、その実現のために働く人をきちんと評価し、選び、自己責任を乱用せず、実現にむけて協力しあえる社会をのぞみます。
[PR]
# by sasanoel | 2013-07-03 10:50 | 東京
オープンウォータースイミング教室、海の公園の週末
d0230639_1321748.jpg
6月1日(土)。元エリート・トライアスリートの滝川満弘さんにお誘いいただき、朝から海の公園(横浜唯一の砂浜、人工海浜)で、オープンウォーター教室を見学してきました。

「横浜トライアスロン研究所」を主催されている滝川さんのFacebookページの投稿で「オープンウォータースイミング教室」を知り「障害のある選手も参加しているのかな?」または「参加できるのかな?」と、問い合わせてみました。
(5月12日のパラトラを観て、生涯スポーツとして挑戦する障害のある選手がいないかな?と。)

教室の主催は横浜トライアスロン協会で、とりあえず事務局に問い合わせてみたところ、以下のような返事をもらいました。

---ここから
横浜トライアスロン協会では、障害のある方にもご参加いただける教室でありたいと考えております。
お手数ですが、以下の件について確認させてください。

参加ご希望の方はトライアスロン大会に出場したことはございますか。
カテゴリー(TRI1~6)はどちらですか。
ハンドラーまたはガイドの方はご同伴いただけるのでしょうか。
砂浜での練習に伴う器具装着時の問題はございますか。

(前後省略、そのまま抜粋した文章です。)

---ここまで

どうやら、わたしはパラトラ選手の代理で問い合わせしてきたと受けとられたようでした(汗)。。NPOの取材者という立場がすぐに理解されないのはいつものことです。
おせっかいなので、頼まれたらもちろんOKですが・・まぁ大抵は選手が自分で問いあわせすると思います。

「パラトライアスロン」は世界トップをめざすカテゴリーですが、現状、その最高峰の横浜大会は今年3度目で、まだ25名しかエントリーがありません。

一方、歴史の長い「エイジカテゴリー」(いわゆる一般の部)には、たくさんの障害のある選手も参加しています。それが、トライアスロンの良さなのだな〜と、ここ1年くらい感じていました。
障害があっても、健常でも、弱みや強みがあるなかで、みな同じ土俵で競うことができる。障害のあるアスリートにとっては、まさにやりがいのもてる競技なのでは?と、選手の想いを想像してみたり。
d0230639_13452580.jpg

話を少しずらします。
日本のスポーツがトライアスロン発祥の欧米とは違い、障害者のスポーツが健常者のスポーツと分けられて進められてきた文化があることを、愛好者は意識している必要があると思います。無自覚のなかで、区別し、エイジカテゴリーへの障害者の参加が阻まれるようなことがあってはだめだと思うんです。

トライアスロンの魅力を知る人が、このスポーツ全体を素晴らしい競技として広め、高めていくうえで、スポーツとしてバリアがあれば、自分たちの文化として再構築することが必要と思います。それを横浜の当たり前にできたらいいなというのは、パラリンピック取材者の夢ですが、そんなふうに横浜の良さとして伝えられる日がきたらいいなと思います。
d0230639_13252487.jpg

d0230639_13242141.jpg

さて、この日の教室には、週末(9日)NISSAN CUP 神奈川トライアスロンに出場するという市民アスリートなど、24名ほどが参加していました。募集要項には初心者向けとなっていましたが、試合出場直前講習のような感じもありました。

当初、「初心者向けの募集なのに、障害があると、国際クラス分けが問われるのかな?」と。障害者への敷居が高いように感じたのですが、いずれにしても、参加したい人が主催者と話しあうことと思いますので、ぜひとなたか問い合わせして、イノベーターなんてじゃなく、自然に参加してみてはどうでしょうか。(そして、いざ参加するとなったときは、撮影に誘ってほしいです!)
行政や運営委員がどうできるか、正直まだわかりませんが、スタッフの中にはブラインド選手のガイドの経験のある方もおられました。帰りがけに「トライアスロンは誰にでも楽しめると思う」と滝川さんも言ってくださったのは、何より心強いことでした。

滝川さんのほか、ゲストに、ニュージーランドに16年住んでいるという、元アイアンマン・エリート選手の堀洋子さんご夫妻、ライフセーバーさんは、メッセンジャー(自転車競技のひとつ)に参加したこともある方など豪華キャスティングに思います。

トライアスロンについて教えてもらったこと
(他にもあったと思いますが・・)
・自然が相手のスポーツで、安全第一であること
・海での練習は監視員がいる環境ですること
・仲間に手伝ってもらうこと(ウェットスーツ着用時など)
・3種目を足したものではなく、トライアスロンという競技であること
・カヤックストロークが基本
・スイムでは休んでもいい(バイク、ラン対策)
・止まって目標を確認したほうがまっすぐ泳げるしパニック回避にもなる
・競泳とオープンウォーターは別もの
・楽に泳ぐ
d0230639_13363228.jpg

なにしろ、触れ合ってみるのが一番だと思います。
楽しいひとときでした。ありがとうございました。
[PR]
# by sasanoel | 2013-06-04 13:27 | 横浜


被災者も非被災者もともに平和で楽しく暮らせる社会をめざして。2011.03.11 ご連絡、記事についてのお問い合わせ、取材依頼は筆者までメールで。sasanoel@gmail.com
by sasanoel
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
カテゴリ
全体
横浜
東北
スポーツの前後左右
ボランティア
取材ノート
記事リンク
東京
ヒロシから
動物
福島
作品から
記者会見から
反原発
トライアスロン
TOKYO2020
ササノエルカフェ
以前の記事
2016年 02月
2016年 01月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2014年 10月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 03月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
リンク
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧