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被災地観光について

被災地の惨状を学ぶために、多くの人が被災地を訪れている。
ボランティアで泥だしをしている人たちの中にも、被災者を助けたいという気持ちと同時に、被災の状況や体験した人に学びたいという気持ちがあることだろう。しかし被災地観光(学習?)には実際、被災地の人々の感情を傷つける誤解や現実があることを考えなくてはならないと思う。

昨夜、そのことを話し合っている会議の場に遭遇した。勤務先の知的障害のグループホームで、また被災地支援行く時に何をしたらいいかという会議だ。その中で、「悲惨さを体験する希望者を募って被災地へ行く」ことについて、利用者に誤解が生じているということだ。どの部分が誤解なのかどうか、わからないが、どうやら、キチンとコンセプトが決まっていない中での情報管理に問題があったようだ。

被災地観光そのものについて、教育目的をいけないということは言えないのではと思う。しかし、実際、被災地へ行き、惨状を目の当たりにしてきた自分が思うことは、やはりそこには当然、被災者がいるということだ。見物(見学と言葉を変えても)目的ととられ、被災者を傷つけたり、誤解を生じたりのことがあるということだ。

被災現場に行く人の中には、いろいろあると思う。そしてそこにいる目的は、はっきりと、違っている。
まず、被災地にはまだ家族の遺体を探している人や、瓦礫の中から探し物をしている被災者もいる。
つぎにそこに何らかの縁があって、他県から訪れる(帰省する)人もいる。

かと思うと、めずらしいからと被災地を訪れている人々もいる。彼らは、大きく倒壊した景色や、見ず知らずの人の家の前で自分たちの記念写真を撮影をしているという。
さらに、先日発覚した北海道の28歳男性は趣味目的で避難所に侵入し、寝ている人をビデオで撮影したというプライバシー侵害もある。(実際、避難所の状況をかなり把握しなければ避難所への侵入は難しいと思うが・・。避難所では防犯体制がキチンとできているわけではなく、治安が悪いと言われている。原因がこうしたことかもしれない。)

被災者も今はだんだんと日常を取り戻しつつある中で、さまざまな人が訪れることについては、被災地なりに理解もでてきたのではと思う。
そうした中で、被災地外の人が、東北の長い復興を支援するために、見学目的でそこを訪れるのは、必要だと私は思っている。でも、その意志は個人的なものだと思うので、連れ立っていくことが被災地の人々に理解されるか、わからない。誤解もあると思うし、おすすめできない。

GWに集団学習的に団体で被災地に学ぶことを考えるなら、営業を再開した松島の旅館などへ宿泊に行ったりするのはどうだろうか。お花見などの場に、準備や片付け、炊き出しなどに行くのはどうだろうか。それにしても、車で被災地へ入ることは渋滞を引き起こし、緊急車両の通行の妨げになるので控えるようにということが言われている。実際、三陸道は1車線になっていたり、路面状態により50〜80キロの速度規制となっている。

日々変わる被災地のニーズに対して、県外で支援や関わりを考える人々も右往左往していることと思う。先日このブログでも、従兄のヒロシが衣類の寄付が多すぎるため、他の避難所でも受け取りを拒否されたということを伝えた。送ってくれた人の気持ちを大事にしたいと考えた結果、支援物資として海外へ送ることにした。

余剰な古着を避難所から買い取るという支援があってもいいのかもしれない。

と、「被災地観光」から話がずれてしまったが・・、復興支援には、現場の状況を把握することも大事だが、それより前に、支援者側のモチベーションによる支援のためのコンセプトメーキングが必要で、それがないと、何をしたらいいのかと、右往左往してしまうかのもしれない。
by sasanoel | 2011-04-28 06:58 | 取材ノート