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挑戦すること、挑戦をあきらめないこと。江戸前トライアスロン観戦の1日。

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先月末の横浜パラトライアスロンでお会いした金城雅夫さん(64歳)が来るというので、10月14日(日)、江戸前トライアスロンに、ロンドン5位の江島大祐選手(アテネパラリンピック銀メダリスト)と一緒に観戦に行く。横浜を取材して以来、何かと気になる「パラトライアスロン」。記念品をもらうために首相官邸に招待された選手たちの間でも話題になっていたらしい。

金城さんは、トライアスリートとしてハワイのアイアンマンレースを2度完走し、コーチとして、自転車のメカニックとして選手たちと長く関わってきた。日本盲人マラソン協会の創設者・故杉本博敬氏とともに日本ではじめてガイドとしてトライアスロンに出場した人物でもある。
この日の江戸前トライアスロンには、井内菜津美選手(陸上1500mなど出身、B2)のガイドをする予定がドクターストップ。2名の助っ人に任せて愛車(タンデム)とともにメカニックで参加した。結果は、スイムの段階でタイムオーバーで失格だった。
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一方、3歳から水泳をはじめ、左半身麻痺の障害者となってからはパラリンピックに向けた水泳に没頭してきた26歳の江島大祐選手はこの日、京都から上京して江戸前トライアスロンを観戦した。
ロンドンで、パラリンピックで江島が出場したS7クラスには、S8(S7より障害が軽い)に近い選手が現れ、努力しつづけるための大きな壁が立ちはばかっていた。意識面では日本水泳チームでのこれからに課題が山積している。江島は着実に流れる時を見据えて、ロンドン後の1ヶ月モラトリアムの時期を過ごしている。正真正銘、ベテランパラリンピアンの江島選手に、であう好奇心旺盛なトライアスリートたちは誰もが興味津々なようす。金城さんもいろんな人に紹介していた。

長い間、トップの練習を積み重ねてきた専門種目を生かせる、リオにつながる「パラトライアスロン」の情報に、目がいくのはもっともだと思う。多くの陸上・水泳のパラリンピアンにとって、ワイルドカードにうつるだろう。
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金城さんにフェイスブックで伝えてみたところ、すぐに返事があった。「何かサポートできることがあれば、パラトライアスロンのことなら何でも」とのことだった。パラトライアスロンを観戦する理由はいろいろあるけど、金城さんやその周りのアスリートたちの強くて優しくて、おおらかな雰囲気がきにいったからだと思う。


ライバル
これまで、障害のある選手は一般のトライアスロン大会に出場してきた。それが当たり前だった。前回横浜で2位以下を大きく引き離し優勝した古畑俊男はもちろん、ロンドンの自転車で銅メダリストとなった藤田征樹は、トライアスロン出身の自転車選手。怪我をして両足義足となってからもトライアスロンをあきらめたことはない。ほかにも、一般のトライアスロン大会にはさまざまな障害のある選手が参加していることだろう。そうした選手にとってもパラトライアスロンはやはり、世界につながる切り札だろう。
そうなら、やはり、挑戦してみるのが、トライアスリートそのものじゃないかと。新しいクラスで、勝てるかもしれない、世界へ行ってみたいという人々が集まり、おそらく来年の横浜には多くの国内選手がエントリーすることと思う。どのくらいいるんだろう。でも、リオをめざすなら、国内大会ではなく、パラトライアスロンの公式大会をみつけ海外遠征は必要だろうと思う。


パラトライアスロン
「パラトライアスロン」は、2016年リオデジャネイロのパラリンピックでの正式種目と決まった(2010年)。日本ではそのプロモーションで2009年に石垣島ではじめて開催され、同じ年に横浜で開催され、その後館山でのデュアスロンを経て、先月末、横浜での大会が行なわれた。国内ではまだ形になるまで時間がかかりそうだが、20日からオークランド(ニュージーランド)で開催される世界大会のファイナルで行なわれるパラトライアスロンには、190人のパラトライアスリートがエントリーしているという。

<パラトライアスロンのクラス分けについて>
来日したITU(国際トライアスロン連合)会長は、リオでの競技を成功させることが、パラトライアスロンがパラリンピック種目として定着するための課題として、世界中で開かれるITU主催の世界大会でパラトライアスロンの開催を進めている。つまり、全国全世界でトライアスロンが開催されているが、パラリンピックに対応した大会は限られている。
パラトライアスロンのために、ITUは専門の担当者をもうけ、IPCの陸上、水泳、自転車の担当者とそれぞれ協議を重ねているという。現在以下のようなクラス分けで行なわれているが、実際やってみると、不具合があるようだ。

現状のクラス分けは、以下のとおり。(JTU)
でも、これをみて自分がどれにはいるのか?江島選手自身あいまいな印象だったよう。

TRI 1 対麻痺患者、四肢麻痺患者、ポリオ、両足切断などで下肢を失った人
TRI 2 膝上から下肢を失った人を含む高度の下肢障害(=山本篤)
TRI 3 多発性硬化症、筋ジストロフィー、脳性麻痺、両下肢切断あるいは複数肢の麻痺を有する人(==藤田征樹? 江島大祐?)
TRI 4 麻痺や障害などで肘上から、あるいは肘下から上肢を失った人、腕障害または両上肢の障害を持つ人
TRI 5 膝下から下肢を失った人を含む中程度の下肢障害(=佐藤真海)
TRI 6 視覚障害者。最も補正された[=矯正]視力が20/200の人

ITUでは、今後この暫定クラスを統合し4〜5クラスにするとのことだが、スキーの3カテゴリー制のようなハンディ制などにでもしないかぎり、クラスの統合はまったく公平なものにはならないはず。国内にはまだ情報がない。
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<参考>
4月からのシリーズ最終戦、オークランド(10月20日から23日)
パラトライアスロンには190人がエントリーしているということ。
http://auckland.triathlon.org/athlete_info/paratriathlon/

リオへ動き出したパラトライアスリート(9月30日・Paraphoto)
http://www.paraphoto.org/london2012/report/article/?id=923

第2回江戸前トライアスロン
http://www.mspo.jp/tokyo-edomae/
by sasanoel | 2012-10-15 16:30 | トライアスロン